 |
 |
 |
 |
 |
 |
|
|
 |
 |
 |
|
[2007年10月12日更新]
| 山本 義春 氏 |
|
 |
東京大学大学院教育学研究科
身体教育学講座教授 (教育生理学分野担当)
|
 |
 |
 |
|
|
炎には人をリラックスさせる不思議な力がある・・・とは誰もが実感していることでしょう。しかし、科学的な検証はまだまだ十分とは言えません。そこで焚き火を前にして人と炎の関係を実験してみたいと考えました。実験について、生体ゆらぎ(心拍ゆらぎ)や測定・分析に詳しい東京大学の山本義春教授にお話を伺いました。 |
|
 |
|
炎を見ていると、音、匂いなどの影響も手伝ってリラックスしますね。友人が集まると、炎の前では皆、よくお酒を飲みます(笑)。おそらく炎には人をリラックスさせる何らかの効果があると思います。
例えば、食卓に火を灯したローソクを置くと、それだけで独特な雰囲気がでます。焚き火もそうです。蛍光灯では雰囲気は出づらいですね。ローソクや焚き火には、人工的な灯りにはない魅力があります。わが家でも、今の室内灯は白熱灯ですが、炎になると随分ちがうだろうと思います。問題は何でそう感じるかということ。それは、「ゆらぎ」をはじめとする何か物理的なものが影響していると言えます。それが分かれば、炎の付加価値がより高まるでしょう。
例えばビルを建てるとしたら、外壁デザインについて人がどういう風に感じるかということを、生体反応を見ながらデザインしていくというような試みもあります。世間では、赤い色の家を建てるという人が問題になっていますが(笑)、その背後にあるのは感性とか感情です。その感情を反応として出せないかという研究があるのです。
それを調べるためには、心拍数を定量的に測って解析することが有効だと思います。心拍数は簡単に測定できますから、しっかり分析すれば、感情のゆらぎを知ることができるかも知れません。そうなれば、建て主に対して、あなたは赤と白のデザインを本心から望んではいない、ということが言えるわけです。 |
最近は実験室だけでなく、生活の場や屋外のフィールドで様々な測定が可能になってきました。その理由として、サーモグラフィなどの装置が小型化され、外に持ち出せるようになってきたことがあります。以前は、装置が大きくて実験室などの限られた場所でしか測定できませんでしたが、今はいろいろな小型の機器が開発されています。それらを使えば人の感情や気分を、日常生活の中でモニターできるようになります。
今は技術的にできないことはない、という気がします。ただ、専門家の間ではまだまだフィールドで何かを測ろうということが一般的ではなく、やっぱり実験室なんです。昔からフィールドで実験しないと意味がないと言われてきましたが、装置のこともあってやろうとは思わなかったのでしょうね。実験室のテレビ画面で火が燃えているのを見るのと、実際の焚き火を見るのとでは随分ちがうと思います。ですから、炎のゆらぎに関する測定をするのなら、実際にキャンプ場で焚き火をして、その時の心拍ゆらぎを測定してみるのが、最も有効な方法と言えるでしょう。 |
| ※ |
PDFファイルをご覧いただくためにはAdobeReaderが必要です。
AdobeReaderをお持ちでない方は、こちらからダウンロード(無料)してご利用ください。 |
|
|
 |
|
 |
 |
 |