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[2006年11月30日更新]
| 米森 公彦 氏 |
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一級建築士事務所
米森建築設計事務所 主宰 |
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省エネや新しいエネルギーといえば、エコに気を使った新しいライフスタイルといわれている「ロハス」を最近よく耳にしますよね。実は僕は「ロハス」があまり好きではないのですよ。LOHASの理念として「我慢しない」とか「無理しない」ということがありますよね。これは「エゴなエコ」のエゴの部分ということになるでしょうか。僕はそこが違うような気がするのです。人は誰もがどこかで我慢しているはずです。そしてその我慢は、人として絶対に必要なことだと思います。例えば住まいのエネルギーでしたら、せっかくメーカーが省エネで環境にいいものをつくっても、使う人がどんどん消費量を増やしたら、結局全体としては何も変わらないか、消費エネルギーは増大してしまう。それが本当にLOHASなのでしょうか。
LOHASはまず経済発展を否定しないことが前提ですよね。ですから、LOHASを利用していかに商売するかというお話がとても多い気がします。その辺が、私はあまり良くないと思う。地球環境全体を考えると、人が我慢しないといけない所はいっぱいあるのです。LOHAS云々より、そちらのほうが大切だと思いますし、少なくとも私はそのような「少し我慢して住む家」をつくっていきたいと考えています。
日本人に向いたLOHASっていうのがあると思います。アメリカのLOHASのように儲けることでもいいけれど、日本は日本なりのLOHASでいくべきでしょう。 |
| ■住まいと外とのコミュニティ、住まいの中でのコミュニティ |
私の世代は生まれた時から何でも物があったわけではないので、物があるだけで幸せでした。そもそも我慢することがとても多かったと思います。でも団塊ジュニアからより若い世代は物のある時代に生まれ、それが単にあるだけではなく、好きな物を選べることに幸せを感じるのです。だから、物にこだわりを持っている。それはオンリーワンというか、自分らしいものが欲しいという意識です。そういう人が大人になって家を建てる時、ハウスメーカーの家に物足りなさを感じて建築家のところにいく方たちが増えるでしょう。実際そういう方が増えているとも思います。
もう少し考えてみると、この意識によって団塊ジュニアたちは地域を見て住む場所を選ぶのではなく、共通の趣味とか価値観で住む、そんな発想で建てられた共同住宅を選ぶ人が増えてくるのではないかと思います。
僕は日本酒が大好きなのですが、たまに日本酒の勉強会に行くと、職業も地域も全然違うのに、とても楽しい。生涯、こういう人たちとずっと交流できたら楽しいだろうなって思います。若い人たちの感性だったらもっと強く感じるかもしれません。
よく建築家とか設計者は地域を大切にした住まいが重要とおっしゃっていますが、実際のところ私はそれは難しいと思います。外とのつながりが薄まっていく時代にあっては、共同住宅のように住まいの中でのコミュニティを重視した設計も必要になってくるのではないでしょうか。
ただ、地域性が薄まっても悲観はしていません。それは社会が動いているということですから。それが新たなコミュニティとか文化をつくり出していく可能性があるのです。共通の価値観という理にかなった心地よい要素がベースにあれば、現代の地域性のそれよりも強い絆が生まれていくと思います。 |
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| 美しいと感じるものの理由を考える、人としての我慢も必要、住まいの中でのコミュニティ |
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| 米森氏は、無理しない、楽しい、といったことを強調しがちな現在の「ロハス」を否定的にみていらっしゃいます。一般の方を対象に仕事をされてきた米森氏だからこそ、生活者主導ではなく、イメージ先導のロハスに違和感を覚えるのでしょう。確かに今のLOHASはSustainabilityの視点が欠けているように思えます。ぜひ一般の生活者と一緒に、日本らしいLOHASをつくっていきたいものです。 |
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