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[2005年12月19日更新]
| 坊垣 和明 氏 |
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独立行政法人建築研究所 首席研究員 |
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私達は住宅の室内環境をいろいろと測っていますが、快適な家とそうでない家でどこが違うのかって聞かれてもなかなかまともに答えられないことがあります。数字だけ見ると快適な環境になっていないけれども、住んでいる人はとても満足している、そういうことは多いわけです。
つまり数字だけでは表現出来ない何か、すごく微妙な、ごくわずかな環境の違いが存在していて、何かしら住んでいる人に影響を与えているんですね。昔の家はそんな違いをうまく使っていたのだと思います。それを機械的にやろうとするとエネルギーばかり消費してしまいます。
仮に住宅のエネルギー問題が解決したとすると、次はやはり健康が大事な問題だと思います。今は肉体的な健康影響が中心ですが、私は心理的な影響も重要で、特に子供の精神衛生の成長の為にどんな住まいが必要かということが大変大きな問題だと思います。
ちょっと極端な例かもしれませんが、住宅の在り方が「しつけ」に関係あると言っている人もいます。玄関入ってすぐに階段があって親の顔を見ないで子供部屋に行けるような構造になっているのが良くないとか。そのような視点で比べると昔の民家は襖と障子で仕切られているだけで、自分の部屋があったとしても襖とか障子だから隣で何をしているか雰囲気で分かってしまうし、迷惑を掛けないように静かにしてなくちゃいけない。
そういう気遣いを自然に覚えていくような住宅の在り方が、もしかすると良かったのかもしれませんね。バウビオロギーでは寝室での頭の位置や、間取りプランの決め方が問題にされることがありますが、そういうものとも関係があるかもしれません。 |
ハイテクも本当に必要なものとそうじゃない部分があって、そうじゃない部分までハイテク化する流れがすごく強いような気がします。便利だということは必ずエネルギー消費が増える傾向にありますからね。例えば浴室ですが、機能がどんどん増えていますが、浴槽の断熱化はあまり進んでいません。断熱化すると冬でも残り湯で次の朝そのまま快適にお風呂が使えるし、もちろん省エネルギーにもなる。知り合いのメーカーの人に「断熱浴槽を何で作らないのか」と聞いたら、「お客さんのニーズが無い」と言うわけですね。でもお客さんは、断熱すればすごく快適にお風呂が使えて省エネルギーになるっていうことを経験してないんだから知らないわけですよ。
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最近の流行りとしてユーザーニーズについていろいろ言われていますが、ユーザーが持っているニーズというのはその人の体験に基づいて出てくるので、それ以上の発想はなかなか出てこないわけです。
だから本当にいい物を作って、これがいいですって言えるのは専門家しかいないわけです。本当にいい商品は専門家が専門的な知見で実験などを重ねたうえで出せるものであって、そういうことをちゃんとやって世の中にアピールしていく社会的責任が企業にはあるのではないかと思います。 |
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| 発想・意識の転換がLOHASの実践、バウビオロギー、心理的な影響、専門家の発想 |
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