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[2005年11月28日更新]
| 駒城 素子 氏 |
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お茶の水女子大学
生活科学部人間・環境科学科 教授 |
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駒城先生は現在お茶の水女子大学において、環境への負荷を低減できるような衣生活を目標に、洗浄と繊維製品の染色・加工について化学的アプローチから研究を続けておられます。 |
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ご家庭において洗濯という行為は毎日なさる方が多いですよね。これは物を、ここでは衣服のことですが、繰り返し大切に使おうというすばらしい考え方の一つの表れだと思います。
毎日の行為ですから、皆さんほとんど無意識に近いでしょう。ただ無意識の行為だけに水や洗剤やエネルギーというものは、実はかなりの量を使用しがちです。実際ご家庭の水使用量のうち洗濯が占める割合が大きいことがわかっています。ですから洗濯における水、洗剤、そしてエネルギーをいかに減らせるかを研究することは地球環境を考える上で、非常に重要なことなのです。 |
洗濯の中でも特に研究がなされてきたのが洗剤です。そもそも石鹸の歴史は5000年前から記録に残っているほど古いのですが、これが第一次世界大戦のころ原料の油脂が不足したことで急速に研究されるようになりました。その結果合成の界面活性剤による合成洗剤が誕生し、洗浄効果を高めるためにアルカリ性のリン酸塩が加えられ、とてもよく落ちる洗剤が出来上がったのです。
ところがこのリン酸塩には問題もありました。瀬戸内海や琵琶湖、諏訪湖、霞ヶ浦のような閉鎖的な水場の富栄養化が起こって、プランクトンが異常発生し、生態系に影響をおよぼし始めたのです。それでリン酸塩にかわる物質が求められてきました。例えばゼオライトや酵素などです。最近の洗剤研究で重要視されているのが、汚れがよく落ちて、さらに環境にも人にもやさしい洗剤にすることなのです。 |
もともと日本はきれいな水が豊富な国ですから洗濯機は主に渦巻き式と呼ばれる、洗濯槽に水を多めに溜めて使う方式でした。これはパルセーターという羽根をぐるぐる回して作る水の流れと布同士の摩擦で汚れが落ちるものです。でも環境問題を考えれば、洗剤の改良に加えて水の使用量を減らすことも重要であると言えます。水の量が減れば洗濯機が使う電気も少なくなりますし、排水の量も減らせます。
ですから最近、大量の洗濯物を少ない水量で洗う洗濯機をメーカーさんが盛んに研究・開発しています。機種によっては浴比が定格で1:8くらいまで下がっているものがあります。ただ、渦巻き式であまりに小さい浴比にすると汚れが落ちにくくなるのも事実なのです。それを補うため各社色々な方式を考案しているようですね。
また水をあまり使わず、ドラムにはりつきながら回転によって上にあがった洗濯物が重力で落下するときにかかる力や洗濯物同士のもむ効果を利用するヨーロッパタイプの回転ドラム式洗濯機も出まわってきました。
今の日本人の洗濯物は昔ほど汚れていないということもありますが、とにかく洗濯物を洗濯機にいれて回せば終わり、という感覚が多いので、生活者はこれほど多様化した洗濯機の違いに気付きにくいのでしょうね。 |
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