| 柏木 |
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フランスのフェリックス・ガタリという方が「3つのエコロジー」という本を書いていて、その中にエコロジーの有機的な融合という考えを述べています。自然環境の維持、人の精神環境の維持、社会における人間関係の維持、この3つのエコロジーの融合が重要であると。ローハスも柔軟な融合をしていけばどんどん普及していくのでしょうね。
ピーダーセンさんは今後ローハスを普及させるために、どのようなことをしていくべきだと思われますか?
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| ピーダーセン |
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我々もこれまでシンポジウムの開催など行動してきましたが、今後普及に関しましてはあまり力を入れなくても大丈夫ではないかと考えています。物事がある程度広まって、とある地点を超えると、どんどん勝手に広まっていきます。ローハスはこの地点に来ているところだと思います。
イメージですが、エコというものはネジできっちりと締めつけられていて、あまり自由な感じがありません。しかしローハスは、トランポリンのようにポンポンと跳びはねることが出来るくらいに自由度があります。しかもとてもいいトランポリンですので、誰もが飛んでみたいと思えるものです。何もしなくても、皆さん集まってきてどんどん飛び乗ってくるでしょう。
ローハスの調査を行うにあたり、我々はお付き合いのある企業を対象に説明会を開きました。このとき30社ほど集まっていただいたのですが、文字通り30業種の企業が来てくださいました。
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| 柏木 |
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それはすごいですね!
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| ピーダーセン |
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ローハスはまさに誰でも使えるトランポリン、プラットフォームであると感じられたのでしょうね。本当にいろいろな方がいらっしゃいました。こういったことからも、ローハスはやはり勝手に普及していくものではないかなと感じられます。
では全く妨げが無いのかといいますと、実は懸念もあります。これはエコでもローハスでも、すべてに同じことだと思いますが、日本はローハスを簡単に受け入れる体制ができていないと思うのです。個人的には3つの怪獣がいると思います。
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| 柏木 |
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怪獣ですか?それは一体何ですか?
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| ピーダーセン |
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本当に怪獣のようなものなのですよ。
一つはですね、「既得権益」です。これが最も大きいのですが、日本で何か新しいことを始めようとしたとき、これが他者の障害になりそうであれば外からすぐに潰されそうになるのです。
二つ目は「固定観念」という怪獣です。前例主義とかそういうものですね。何々するには日本では難しい、とかそういうものです。私はやってみてから判断すればいいと思っているのですが、前例がないことをすることにはかなり障害があるようですね。
そして三つ目ですが、私は「弱夢力(じゃくむりき)」と呼んでいるものです。夢を描くとか、未来の展望を想像するという力が弱いのです。教育制度などいろいろな要因があると思いますが、子供たちに夢を見るような明るい未来を見せてこなかったことがあるのでは、と思います。
これら三つが、ローハスという新しい観念を社会規模で広めるための障害になるのではないでしょうか。ローハスは個々人のライフスタイルなのですが、大きく広めるためには社会構造の変革が必要だと思います。社会インフラが変わらなければ、個々人がローハスを望んでいてもうまくいかないだろうと。これはデンマークと比較して大きな違いですね。
デンマークの三つの怪獣はとても小さなものです。いないわけではありませんが、非常に弱いのです。例えば新エネルギーが良い例です。デンマークではどんどんこういったものが広まっていますが、日本では非常に伸びが遅い。先進国の中でも最も遅いかもしれませんね。
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| 柏木 |
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私もそうだと思います。気持ちの良い生活をしたいと言うのは、皆どこかで思っているわけですし、不快な生活をしたくないと思っていますよね。それは個人だけで実現するのは難しいのですから、その促進するような土壌が必要ですよね。
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| ピーダーセン |
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そうですね。
それでもやはりローハスの面白いところは、市民レベルや草の根レベルで価値観の共有が広がっていくところです。これは組織にとらわれず、新しい風を起こす可能性を持っているということだと思います。ローハスの元になった生活創造者という言葉には、自分のライフスタイルをエディット(編集)していこうとする意味合いが含まれています。
この自分のライフスタイルを編集しようという動きは、日本ではまだ新しいことですね。オピニオンリーダーがあることに気づいてそれを始めれば、社会はだいたい変わります。過半数ではなくて、7〜9%くらいが変われば社会は変わります。その周りはフォロワーですからね。私はここに期待しています。
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